2005年11月定例県議会


森脇ひさき県議の一般質問と答弁(要旨)
武田英夫県議の討論
議案に対する各党(会派)の態度

請願・陳情に対する各党(会派)の態度
議会報告



森脇ひさき県議の一般質問と答弁(要旨)



1.平和な郷土を築く課題――米軍岩国基地強化、日本原での日米共同訓練について  

まず、平和な郷土を築く課題で知事におうかがいします。  

先日発表された自民党の「新憲法草案」や民主党の「憲法提言」において、憲法第9条2項が削除され、日本が公然と海外での武力行使に道を開く方向が打ち出され、その一方で、事実上、憲法をないがしろにして日米軍事同盟の地球的規模への拡大が強行されようとしています。  

その一つが、在日米軍基地機能の強化・永久化といえる問題です。中国地方でも山口県岩国基地への空母艦載機の移転などが強行されようとしています。この計画は、周辺住民の平穏な生活と安全を脅かすものであり、周辺自治体はもちろん山口県、広島県の知事や議会も強い危惧の念を表明しており、山口県議会では11月30日、「現時点では受け入れられない」という意見書が全会一致で採択されました。私は、同じ中国地方の県として、山口、広島の県知事と共同歩調をとり、中国知事会として岩国基地強化に反対の意見書をあげるよう、知事も力をつくすべきだと考えますが、いかがでしょうか。  

二つ目に、先日の新聞報道によりますと、陸上自衛隊日本原演習場において日米共同訓練の一部が実施される可能性が浮上してきています。これは、アメリカの戦争に郷土を深く組み込ませるものであり、その危険性は計り知れません。この訓練について、県にはいつ話があったのでしょうか。知事はその訓練の具体的内容をご存知なのでしょうか。住民の不安を招くようなこうした訓練は受け入れがたいことを知事の名で政府・防衛庁に申し入れるべきだと考えますが、いかがでしょうか。



2.「第3次行財政改革大綱」見直し――定数削減と県民局・支局の体制について  

次に、「第3次行財政改革大綱」の見直しについて、まず意見を述べておきます。  

地方自治体が、ムダをなくし効率的な行財政運営の努力をおこなうことは、本来の仕事である住民の福祉、行政サービスを充実するためにも当然求められることです。しかし、いま政府が進めようとしている地方行革は、財界が求める「官から民へ」という要求に応えて、福祉をはじめとした住民サービスをも民間に移管しようというものです。この遂行のために政府は、はじめて全国の自治体に職員削減の数値目標を含めた「集中改革プラン」の作成と公表を事実上義務づけました。公務員の人員削減は、住民サービスの削減に直結します。給与の削減は、民間労働者との賃下げ競争をあおることになります。また、「公務員の数を削ったのだから今度は増税を我慢しろ」ということも予想されます。このように、公務員への攻撃というのは、実は国民全体に対する攻撃と言えます。  

日本共産党は、財界の要求・圧力を背景にすすめる自治体リストラの強要に、断固反対します。岡山県の行財政改革については、住民と自治体職員の参加で、住民にとって不要な事業をやめ、ムダをなくし、住民の利益を守る立場に立って行政サービスを改善する、ここに目的をきちんとすえることをあらためて強く求めます。  

さて、「第3次行財政改革」の最大の目玉であった、振興局の再編について知事におうかがいします。  

振興局再編をめぐっては、住民サービスや防災体制等について心配する声があり、県議会でも議論になりました。県職員労働組合が10月に発表した「振興局再編に係る実態調査アンケート」の結果をみてみますと、県民サービスが「向上した」と答えておられる組合員はわずか0.7%で、「低下した」という回答は44%にものぼっています。県職労の支部別にみますと四つの支部で「低下した」という回答が半数以上となっています。防災体制では、「あまり対応できない」「全く対応できない」あわせると半数を超え、六つの支部で過半数が「対応できない」と回答しています。事務の簡素化については、「より複雑になった」と答えておられるのは28.4%で、「簡素化された」という組合員の8倍にもなっています。  

振興局再編によって、事務は複雑になり、職員が努力してもなお県民サービスは低下し、災害時の住民の安全まで脅かされるという、まさに最悪の結果となっています。知事はこのような実態を認識していますか。これでもなお、サービス低下等につながる定数削減であっても実行するのですか、さらに、あくまで支局の廃止を強行するのですかおたずねします。



3.青年の雇用対策――非正規雇用の問題について  

第三に、青年の雇用対策について質問します。  

若者の雇用と労働をめぐる問題の解決のためにと、何度かこの問題をとりあげ、県当局の一定の前向きな答弁をいただいてきました。また、今議会で示された若者就職支援センターの倉敷市への増設について、これまで増設を求めてきた一人として、ぜひ実現させていただきたくお願いいたします。さて今回は、増えつづけているパートやアルバイト、派遣労働など非正規雇用の問題について質問いたします。  

平成14年版就業構造基本調査結果(岡山県分)の雇用形態別雇用者数および構成比をみますと、非正規就業者の割合は男女ともに年々増え、20年前の2倍にもなっています。また、雇用形態間の就業異動の結果をみますと、正規就業者から非正規就業者への異動が顕著になっています。  

非正規就業、特に派遣労働や契約労働によって、短期間の雇用契約を繰り返すことは、企業にとって必要な労働力でありながら、「いらなくなったらいつでも捨てられるようにしておく」という、労働者を「使い捨て」にするようなやり方です。働く側にとっては、失業の不安と隣りあわせで、将来の展望も、生活設計もできません。このような状況が増えれば、日本の社会や経済、社会保障等の制度、国や自治体の財政等にとっても大きな損失になります。   

このような雇用形態の変化が生じている最大の原因は、国が「構造改革」の一環として派遣労働を緩和したことにあるわけですから、国に労働者派遣法改正を求めるべきだと思いますがいかがでしょうか、知事におうかがいします。  

非正規労働者には、一般的に、賃金、交通費の支給、有給休暇、教育・研修の機会、福利厚生等の面で、正規労働者と比べて格差がついています。岡山県職員の場合はどうなのでしょうか。県には臨時的任用職員がおりますが、知事部局において、@全職員にしめる臨時的任用職員の割合、A賃金、交通費、有給休暇、研修の機会、福利厚生、それぞれについていわゆる正規職員との差がどの程度あるのかお示しください。総務部長におうかがいします。  

次は知事におうかがいします。県内の民間企業にも影響を与え、民間の正規・非正規労働者の格差をなくすきっかけにするため、まず県職員から、格差を是正することを求めます。いかがでしょうか。  

また、青年の正規雇用を増やすための支援策として、青年を正規労働者として雇用した中小企業へ助成する制度をつくってはどうでしょうか。



4.青少年保護育成条例の見直し――「自覚と責任」を求める「基本理念」について  

第四の質問は、青少年健全育成についてです。  

青少年をとりまく環境が大きく変化しているもとで、現在岡山県は「青少年保護育成条例」の見直し作業をすすめておられます。次世代育成・男女共同参画特別委員会に「改正案概要」について報告がおこなわれた際、改定後の条例に「基本理念」として「青少年は社会の一員としての自覚と責任を持ち、自らの判断力を培い、自立した社会人として成長するよう努めなければならない」という文章を追加しようとしていることについて、「条例第1条(目的)にも矛盾する」ことなどを指摘しましたが、それだけではなく、児童に関する法律等に照らしても矛盾する問題であることを指摘したいと思います。  

一つは、児童福祉法です。第1条「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、かつ、育成されるよう努めなければならない。すべて児童は、等しくその生活を保障され、愛護されなければならない」、第2条「国および地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う」、第3条、「前2条に規定するところは、児童の福祉を保障するための原理であり、この原理は、すべて児童に関する法令の施行にあたって、常に尊重されなければならない」。第4条、「この法律で児童とは、満18歳に満たない者をいう」  

改定「青少年保護育成条例」に追加しようとしている「基本理念」は、いま読み上げた児童福祉法の原理とも矛盾していると思いますが、知事はどのようにお考えでしょうか。  

二つ目は、1994年に日本も批准した「児童の権利に関する条約」いわゆる「子どもの権利条約」です。国連子どもの権利委員会は、内閣府の「青少年育成施策大綱」について、「権利を基礎におくものであること」との勧告を出しています。青少年には「自覚と責任をもって、自立した社会人として成長する」権利があり、その権利を保障するために国や地方自治体、保護者が責任を果たさなければならないのであって、条例で青少年に努力を課す問題ではないと思います。  

憲法第98条2項には国際法規の遵守がうたわれています。今回の「青少年保護育成条例」改正にあたっても、当然「子どもの権利条約」もふまえて作業がおこなわれなければならないと思います。その点いかがでしょうか、これまでどうだったのか、今後どうされるのか、知事におたずねします。  

また、当然の結論として、追加予定の「基本理念」は撤回されるよう、強く求めます。



5.障害者自立支援法が強行されたことについて  

第五に、障害者自立支援法が強行されたことに関して質問します。  

「構造改革」の掛け声のもとで、社会保障は、医療、年金、介護、障害者支援など、いずれの分野でも連続的な改悪、負担増と給付削減がなされてきました。本来社会保障とは、人間らしい暮らしの支えになるべきものです。ところがいま、社会保障の負担増に苦しめられ、給付の削減によって人間の尊厳がふみにじられる状況も生まれています。  

知事は今議会の提案説明で、障害者自立支援法について、「利用したサービスの量などに応じ、利用者の公平な負担を求める」制度、「自立を支援する」制度と述べられました。重い障害をもちながらも「人間らしくあたりまえに生きていきたい」とがんばっている方々、障害をもつお子さんをかかえてがんばっているお父さん、お母さん、知事や県の担当部局の方々には、一人ひとりのくらしが見えているのだろうか、顔が見えているのだろうかと悲しくなりました。  

障害をもっている人々が受けている福祉施策、いわゆるサービス、私はこの場合のサービスという言い方は使いたくありませんが、これは「障害者が人間らしく生きていくうえで、欠かせない、障害者ゆえに必要不可欠な最低限の保障」であると私は思います。知事はどのような認識をお持ちですか、まずおたずねします。  

生きるうえで必要な最低限の保障に、「利用したサービス量におうじて負担をもとめる」とどうなりますか。トイレに行くために「いくら」、お風呂に入るためには「いくら」・・・、これはもう「自立支援」とは名ばかりで、「お金がなければ生かさない」という宣言に近いものだと言わなければなりません。サービス充実はもちろん必要ですが、利用料徴収とリンクさせたことによって、せっかくサービスを充実させても利用できない危険性が生まれてきます。障害者福祉にとって、応益負担、利用量に応じた負担というのは間違っていますし、憲法25条を否定するものだと、私は考えますがいかがでしょうか、知事におたずねします。  

さらに、障害程度を認定する仕組みも、実態がきちんと反映されるかどうか問題ですし、サービス抑制につながる危険性もはらんでいます。制度の欠陥によって生じた問題をできるだけ早く解決するためには、実態を正確に把握することが必要です。そのための具体的なとりくみはどのようにされるのでしょうか、保健福祉部長におうかがいします。



6.自営業者の健康問題、保育・介護時の支援について  

第六は、農林漁業、商工業など自営業者に関する質問です。「景気は緩やかに回復している」と言われるものの、自営業者にとっては依然厳しい状況が続いています。自営業者に対する支援策等、質問したい課題はたくさんありますが、今回は保育や介護、健康の問題を中心に質問します。  

まず、県として自営業者の労働時間や休暇などの労働実態や、健康の状況などを掌握する必要があると思いますがいかがでしょうか。商工業者については産業労働部長、農林漁業者については農林水産部長に、それぞれおうかがいします。  

2003年に実施された全国商工団体連合会婦人部協議会による「全国業者婦人の実態調査」には、深刻な不況と政府による増税攻撃の中でも、日本経済を下支えする使命に燃えてがんばる姿がうかがえる反面、深刻な実態も見えてきます。調査結果のなかで医療や健康面で気になるのは、健康診断の受診率、体に不調をきたした場合の通院率が非常に低いことです。通院できない理由として、半数以上の人が「忙しくて時間がない」と答え、「治療費が高い」という回答も2割近くになっています。私は、健康診断への公費助成、サラリーマンの健康保険にある傷病手当や出産手当のような病気・出産時の所得保障を公費でおこなう制度をつくること、あるいは国に提案することを求めますがいかがでしょうか、保健福祉部長におうかがいします。  

商工業に従事する自営業者にとって、子育てや介護も深刻な問題です。自営業者が子育てあるいは親の介護に時間を割かねばならなくなったとき、その仕事を支援するヘルパーを安価で派遣してもらえるような制度があれば非常に助かるという声をよくききます。ぜひ制度をつくっていただきたいと思いますがいかがでしょうか。知事におたずねします。



7.まちづくり   

最後に「まちづくり」について質問します。  

いま、中小商店主と地域住民、消費者、NPOなどに自治体も加わって、「高齢者が歩いて買い物のできる商店街を」「安心して住みつづけられる『まちづくり』を」などという新しい模索と取り組みが岡山県内でも生まれています。また、福島県では、地域のまちづくりに深刻な影響をもたらしてきた大型小売店舗(大型店)の出店を「まちづくり」の観点から規制する「商業まちづくり推進条例」が成立しました。  

私はさっそく福島県を訪ね、商工会連合会など関係者のお話をうかがってきました。福島県条例の施行は来年10月ですから現時点での全面的な評価は困難ですが、「大規模小売店舗立地法」による制約があるなかで、県と市町村、住民の主体的な計画によって大型店の無秩序な出店を抑制しようということ、自治体の意見は、大型店が立地する市町村だけでなく、周辺市町村からも聴取できることを明確にしたことなどは非常に興味深く感じました。自分たちが住み、働き、暮らす「まち」をどんな「まち」にするのかは、住民自ら決定することができるというのが、当たり前の地方自治の大原則です。そういう立場でのとりくみを、再びよびおこすうえで何らかの効果が発揮されることを期待したいと思っています。  

さて、岡山県でも、商店街や地域住民が主体となった新しい「まちづくり」の動きを、より大きなものに、確かなものに、さらにはより多くの市町村へと広げ発展させていくうえで県の役割はいっそう大きなものになっていると思います。さらに、新たな大型店の立地によって、せっかく成長しつつある新しいとりくみが妨げられるようなことになってはいけないわけです。現在、国において、いわゆる「まちづくり三法」の見直し作業がおこなわれています。そういう時期だからこそ、大型店の立地に対して県が地域住民の立場に立った姿勢をとる必要があると考えます。  

新しいとりくみが生まれる一方で、長引く不況に加え、大型店の出店ラッシュによって、住民になれ親しまれ、暮らしと地域社会を支えてきた商店街の多くが停滞・衰退し、空き店舗が並んだ、いわゆる「シャッター通り」という状況も続いています。また最近では、中心市街地や住民に身近な商店街が衰退したうえに、今度は大型店自身も撤退するという、「まち」そのものが空洞化する深刻な事態も生まれています。郊外では、優良農地や美しい自然、景観、街並みがこわされる一方で、こうこうと照明をつけ深夜営業する大型店が立地している場面も見られます。このような大型店の無秩序な立地がもたらしているマイナス面の影響について、どのようにお考えでしょうか。  

また、地域の主人公である住民にとって暮らしよい「まちづくり」、地域の商店街や中小商店の値打ちが発揮される「まちづくり」のためにも、大型店の無秩序な立地をゆるさない姿勢を示す必要があると考えますがいかがでしょうか。



森脇質問への答弁

知事  

岩国基地強化についてであるが、在日米軍基地の再編については、外交、防衛に関する事項であり、国の権限と責務において、様々な角度から議論され、適切に調整されるべきものであるが、意見書の提出については、山口県など地元自治体の動向等を注視してまいりたい。  

日本原演習場における日米共同訓練についていつ話があったのかとのお尋ねであるが、現時点では通知はない。また、具体的な内容についても承知していない。従って、現段階において、仮定に基づいて、訓練を受けがたいことを政府・防衛庁に申し入れることは、考えていない。  

第3次行財政改革大綱の見直しについてであるが、振興局再編という組織の大改正が行われて間もないということなどが、ご紹介の組合アンケート結果に反映されたのではないかと認識している。県民局制度発足にあたっては、県民サービスの低下等が起きないように県税申告の郵送受付など工夫したところであるが、再編直後から、行革担当部局と県民局等が連携を保ち、情報や意見の交換を行うなどして検証を行い、適切な事務執行が行なわれるよう対応することとし、例えば、防災マニュアルの策定や機動的な人事配置など様々な工夫や改善を行ったところであり、こうした検証の取組みは今後も継続してまいりたい。  

今後、定数削減にあたっても、毎年度の組織体制の検討を行う中で、県民へのサービス低下等が生じないように配慮しながら進め、また、現場の検証も十分行いつつ、順次支局の機能を縮小させ、振興局再編を完了したいと考えている。  

労働者派遣法の改正要望についてであるが、昨年3月に派遣対象業務に製造業等が加わったこと、また、職種ごとに決められていた派遣期間が1年から3年に延長されるなどの改正が行われたところである。  

また、この改正では派遣労働者の派遣期間の満了時に、同一業務で同一人を雇い入れる場合には、派遣先が直接雇用する申込みを義務づけるなど、労働者の雇用の安定が図られた。  

派遣制度は、労働力需給のマッチングに一定の成果をもたらしており、また、派遣労働者にとっても、自らの専門分野や能力を活かした就業をしている方もある。  

法改正を要望してはとのお話であるが、県としては、今後、岡山労働局等とも連携し法令を遵守した雇用の確保のために、努力してまいりたい。



総務部長  

県職員の実態についてであるが、知事部局の臨時的任用職員の数は、本年4月現在で全職員の約1割の529人である。賃金は高校卒業程度の試験区分で採用された職員の初任給を目安として定めており、交通費は職員の通勤手当の例により算定し、月額1万円を上限に支給している。休暇制度は職員と同じ取扱いとしており、研修については、採用時に公務員としての心構え等の研修を行っているほか、職場において仕事を通じた能力開発を行っている。福利厚生については、法令等の制限により共済組合や職員互助会への加入ができないことから、その制度を利用することはできないが、社会保険として健康保険と厚生年金に加入しており、さらに雇用保険にも加入している。

知事  

県職員の格差の是正についてであるが、臨時的任用職員は、賃金面や社会保険の面で職員とは取扱いが異なるが、これは職員の業務補助という仕事の性質やそれに応じた適用法律の違いから来るものである。従って御指摘の「民間の正規・非正規労働者の格差」の問題とは異なるものと考えており、御理解願いたい。  

青年の正規雇用を増やすための支援策についてであるが、県では、若者就職支援センターを設置し、フリーター等が常用雇用されるよう努めているところであり、また、企業に対しては若者の新規採用枠の拡大や労働基準法等の法令を遵守した適正な雇用等を要請しているところである。  

中小企業への助成措置を設けてはとのお話であるが、県としては、若者に対する就職セミナー等を通じての職業意識の醸成や就業機会を増大させるための人材育成を行うとともに、さらに若者就職支援センターの機能を強化するなどにより、若者が常用雇用されるよう積極的に支援してまいりたい。  

基本理念についてであるが、岡山県青少年問題協議会の答申においても、青少年が健全に成長していくためには、私たち大人の責務とともに、青少年自身の自覚と責任が重要との指摘もあり、その考え方を基本理念として取り入れようとするものである。青少年に具体的な責務を課すものではないので、児童福祉法の原理とも矛盾しないものと考えている。  

子どもの権利条約を踏まえた作業についてであるが、本条例の具体的な内容は、青少年が健全に成長していくための大人の責務や有害環境の規制等であり、また国の「青少年育成施策大綱」も改正の動きはないことから、子どもの権利条約は念頭に置きつつも、特に青少年の権利に関する規定は盛り込んでいない。  

なお、岡山県青少年問題協議会の答申において、将来的課題として「青少年の権利」など青少年の立場から検討すべきとの意見もあり、今後、国や他県の動向等も踏まえながら、研究してまいりたい。  

障害者福祉施策の認識についてであるが、障害者自立支援法で規定されている障害福祉サービスは、「障害者及び障害児がその有する能力及び適性に応じ、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう」給付されるものとされており、私もそのように認識している。  

応益負担についてであるが、国会の審議では、「福祉サービスの利用者も含め皆で制度を支え合う仕組みとするため、サービスの利用と所得に着目した費用負担の仕組みの導入」とか「応益と応能をミックスで、サービス量と所得の両者を勘案して負担していただく制度」と説明されており、利用者負担については、所得に応じた月額上限負担額の設定をはじめ、様々な軽減措置が講じられると聞いている。



保健福祉部長  

実態把握のための取組についてであるが、障害者自立支援法では、市町村は、障害者等に面接し、その心身状況、置かれている環境等を調査するとともに、審査会を設け、障害程度区分を認定することとなっている。  

なお、この審査等に当たっては、必要と認めるときは、障害者等やその家族、医師その他関係者の意見を聴くことができることとなっている。  

このため、県では、障害者ケアマネジメント従事者の研修を行っているところであり、今後、障害程度・区分に係る調査員や市町村審査会委員を対象とした研修会を開催するなど、障害程度区分が適正に認定されるよう、市町村を支援してまいりたい。 



産業労働部長  

商工業者の労働実態等の把握についてであるが、個人や夫婦などの家族のみで経営している自営業者については労働基準法や労働安全衛生法の適用外となっており その実態は把握していない。  

自営業の方々は、自らのご判断で勤務時間を決めるなど営業の努力をされているところであり、今後、県としては、商工団体等とも連携しながら、経営の合理化や技術の向上等の支援をしてまいりたい。なお、健康状況については、市町村が実施する健康診査等によって把握されるものと承知している。



農林水産部長  

農林漁業者の労働実態等の把握についてであるが、県下の農家のうち農業所得が収入の過半を占めるいわゆる専業農家は、全体の6%に満たず、兼業農家と呼ばれる準主業農家、副業的農家が63%、高齢農家等で農産物を出荷していない農家が31%を占めている。  

これらほとんどの農家は、農業以外に主たる勤務労働や家業に従事しているのが通例であり、林家、漁家も含め全体としての労働実態は把握していない。健康状況の把握については、専業農家等については市町村の実施する健康診査等によって、兼業農家等については職域の健康保険サービスの中で把握されるものと承知している。



保健福祉部長  

健康診断への公費助成等についてであるが、老人保健法に基づき、市町村が居住地の40歳以上の者を対象に健康診査を実施しており、医療保険各法等に基づく健康診断を受けることができない場合は、この対象者となる。  

また、病気や出産時等の所得保障は、社会保険制度の枠組の中で対応する仕組みとなっており、公費助成を制度化することは困難であり、また、国への提案は考えていないので、ご理解賜りたい。



知事  

商工業者への支援についてであるが、子育てや介護の必要なときに事業主に代わって経営を行うヘルパー制度をとのことであるが、事業の内容や種類もまちまちであり、それに対応できる豊富な経験を有する人を紹介することは難しいと考えている。  

仮に紹介できたとしてもその経費については、事業活動の上での必要経費として、事業者自らが負担すべきものであり、ご提案の制度の創設については困難と考えている。  

まちづくりについてであるが、本県でも大型店の郊外への立地が続いており、中心市街地の大型店の閉店や商店街の空き店舗が見受けられる状況となっている。  

現在、国では都市計画法等の「まちづくり三法」の見直しを行っており、経済産業省の産業構造審議会の中間とりまとめでは、大型店の立地等にあたって、郊外に行くほど規制が厳しくなるよう、農地を含めた都市計画区域外の地域、市街化調整区域の規制を強化すべきなどの意見も出ており、国土交通省の社会資本整備審議会においても同様の意見が出ているところである。  

今後、国ではこれらの意見を踏まえながら来年2月には都市計画法等の改正案をとりまとめるとしており、県としてはその動向を注視してまいりたい。



 再質問  

御答弁ありがとうございました。  

再質問を幾つかさせていただきます。  

1つ目の岩国基地の強化の問題なんですけども,これまでも岩国基地から飛び立った攻撃機が低空飛行の訓練のために中国地方,中国山脈沿いに各地で被害をもたらしています。いわゆるブラウンルートというルートが岩国基地からずっと兵庫県まで延びているわけですけども,岡山では,例えば,「蒜山の地域などで登山を楽しんでいたところ,爆音とともに山の下から攻撃機が上がってきた」という話だとか,「ジャージー牛の乳が出なくなった」だとか,そういう例も見られたわけですね。今回基地が強化される,訓練も激しくなるということは,中国地方全体の問題だという視点でぜひ知事の方も認識していただいて取り組んでもらいたいと思います。そのことについて,そういう認識として取り組んでほしいということで,再度御答弁いただきたいと思います。  

また,日本原演習場の問題についても,県内で実施されれば県内でするということになるわけですから,県の方に何の相談もないということ自体が,私は納得することができません。その後,県として把握する努力がなされているのかどうかということも含めまして,県として,今後どういう対応をとるのか,御答弁いただければありがたいと思います。  

次に,障害者自立支援法なんですけれども,法の目的などを知事の方は読み上げられたというふうにしか私は認識することができないです。障害者のサービスというのは,質問にも言いましたけれども,明らかに利益じゃないわけですよね。それに負担を押しかけるということ,結局財政論から出発してこのような結論になっていると言わなければなりません。弱い立場に置かれているそういう人たちの生存権が踏みにじられていいのかどうか,知事のお考えをぜひお聞かせいただきたいということで質問をさせていただきましたので,そういう点で応益負担の問題について再度答弁をお願いしたいというふうに思います。  

次に,若者の就職の問題なんですけれども,労働者派遣法が改悪されまして,非常勤の雇用というのが,非正規雇用というのが非常に多くなっています。2004年の総務省の労働力調査によりましても,非正規職員が45%,ですから2人に1人が若者たちの場合,非正規になっているということですね。さらに,高校生の就職状況について,労働組合の方から全国的なアンケートがされているわけですけれども,505校回答されて180校約35.6%が,「こういう派遣だとか請負の非正規の求人がふえた」というふうに回答されているんですよ。雇用労働者派遣法の改正によっていろいろ制約がされたというんですけれども,結局緩和したことが問題なんですから,そこについては手がつけられていないどころか,製造業などにどっと拡大されるということになっているわけですから,やはりこのままじゃいけないと,私は思います。知事の答弁を聞きましたら,今のままでいいのだというような印象を受けたわけですけれども,本当にそういう理解なのか,その辺知事のお考えをもう一度聞きたいというふうに思います。労働者派遣法改正を求める必要がないのかということです。  

次に,大型店のまちづくりの関係なんですけれども,これも今国の方で検討されている内容について,知事の方からいわば御紹介があったというふうにしか私はとらえることができませんでした。知事として,この岡山県内のまちづくりに市町村の支援も含めてどういう取り組みをされるのかということについて,ぜひ知事のお考えを私はお聞きしたいなと思っていたんですね。そういう点で,この大型店が出店してきているマイナス面についてどういう認識を持たれているのか,知事のこのお考えをぜひお聞かせいただきたいということを再度お願いしたいと思います。  

まだほかにしたいところがあったんですが,時間が来ましたので,以上にしておきます。よろしくお願いします。



知事  

再質問にお答えいたします。  

岩国基地の強化の問題でありますが,在日米軍基地の再編,これは先ほど御答弁申し上げましたとおり,国の権限と責務において調整されるべきものでありますが,本県でも県北地域で米軍機によります低空飛行訓練の実態がありまして憂慮しているところであります。地元県から中国地方知事会に要請がございますれば,適切に対応していきたいと存じます。  

日本原演習場における日米共同訓練についてでございますが,先ほど御答弁申し上げましたとおりであります。県として通知は受けておりませんし,具体的な内容につきましても承知しておりません。関係機関等からの説明があるのかどうか,今時点でもその詳細は承知しておりません。そういう現時点での状況であるということを再度御答弁とさせていただきたいと思います。  

障害者自立支援法につきまして,福祉サービスの応益負担につきましての御質問をいただいたところでございますが,この利用者負担につきましては,国における関係団体や有識者等から十分な意見聴取をされまして,国会において十分な審議がされ,そしてサービスの利用量と所得に応じました費用負担の仕組みが導入されるということでありまして,さまざまな軽減措置が,先ほど御答弁申し上げましたとおりなされると聞いているということでございまして,私自身の考え方を先ほど申し述べさせていただいたところであります。  

労働者派遣法についてでありますが,これは法を所管しておられます岡山労働局におかれまして,労働者派遣法あるいは各法令等に基づいて派遣元企業等に対して適宜指導されているということでございます。県といたしましては,今後,県内の雇用情勢や労働力需給を注視するということで,特に国に対しまして改正等の要望を考えているものではございません。  

それから,大型店の立地規制についての私自身の考え方をということでありますが,先ほどの答弁が私自身の考え方でありまして,と申しますのも,この大型小売店舗の立地を制限するという,これは財産権の制約になるわけでありまして,これを規制するということ,これは国の方における,先ほど御紹介申し上げました審議の中でも,「権利保護のための全国共通の枠組みであります都市計画法に基づいて行われるべき」との意見も出されていると,このように承知しておりまして,条例によって規制する等の考え方は今申し上げました憲法上の問題等もあるということでありまして,私自身そういったところから国のそういう動向を見定め,そして,国の方で何らかの結論が出て法改正等がなされれば,それに応じて適切に対応していこうと,こういう考え方でございます。  

以上でございます。



再質問  

再度の御答弁ありがとうございました。  

再々質問といいましょうか,意見を幾つか言わせていただきたいと思います。  

最初に,まちづくりの問題なんですけれども,私特に条例によって県独自で何らかの規制を考えるべきだということを言っているつもりはないですし,また,大型店すべてを悪いというような印象を持っているわけでも決してありません。だけども,今起こっているような町そのものを破壊するような大型店の立地については,やはりまちづくりの観点から,県としてもしっかりとした立場に立つべきじゃないかというお話をさせていただきました。大店立地法の中には,「商業的な規制をしてはならない」だとか,「大型店に対して過度な負担をかけてはいけない」だとか,いろいろあるわけですけれども,そこでの規制は難しい。だけども住民環境を守るという点では,大型店の立地法できちんと規制できるわけですから,そこをきちんとやってもらうということが1つですね。同時に,知事もおっしゃいました都市計画法などを利用して,特に郊外立地を規制するということはできるわけですから,それをしっかり県としても指導してもらいたいという意味で質問させていただきましたので,立地法ということを頭に置かれると,知事もなかなか答弁しづらかった面があったのかと思いますので,このまちづくり3法全体あるいは都市計画法を活用した一定のまちづくり面からの規制という点では,市町村独自の有効な判断をすべきだという点では認識は一致するというふうに理解してよろしいんでしょうかね。その辺,もう一度御答弁いただきたいというふうに思います。  

障害者自立支援法なんですけども,本当に本気で自立につながる法案だというふうに思っている方がどれだけいらっしゃるでしょうかね。私も長いこと障害者の方々とつき合いをしてきましたけれども,健常者でしたら働いてお金を稼いで,いわゆる親元から離れる,これが一つの自立だというふうにしますと,障害者の場合は,例えば,アパートを借りてヘルパーさんに来てもらって,また,時々知り合いの方にボランティアをお願いしたりしながら生きていくという道もありますし,現にそういう生活をなさっている方を何人も知っています。また,共同作業所などに行きながら生きがいとして労働するという取り組みもされていますね。これまではヘルパーの派遣というのは無料かほとんどお金がかからないわけですから,年金の中でもやっていけたわけですけれども,今度は,上限があるとはいえ,有料ということになるわけですね。確実に負担が重くなる。しかも,障害が重ければ重いほどヘルパーさんへの依頼というのもふえるわけですから,同時に負担もふえるということになってしまいまして,結局,そのアパート暮らしは断念せざを得なくなる,親元に帰らないといけない。親元に帰れば,今度は一つの世帯とみなされて,親の収入で利用料負担も押しつけられてくると。いつまでたっても自立ができないわけですよ。これで本当に自立と言えるのかということを,障害を持った人たちが声を上げている中心的な問題はそこにあると思うんですよね。これから来年4月から実施ということになりますから,ぜひ市町村通じて実態掌握をしっかりしていただいて,それこそ障害を持った人たちが人間らしく生きていくことができる,そういう法律になりますように,県としての改善努力もされることを,これは強く要望しておきたいと思います。  

あと一つ,意見ですけれども,商工業あるいは農林水産業を営む自営業者の方々の労働時間だとか健康の実態を把握されていないという答弁でありました。老人保健事業の中の基本診査の受診者の状況というのを見てみますと,40歳代,50歳代という働き盛りの人たちの受診率が非常に低いです。これを受診される対象者の方が大部分自営業者というふうに理解していいと思うんですけれども――正確には違いますけどね。大体ほぼそうだというふうに,私は理解していいと思うんですが――非常に低いという状況です。そのために,病院にかかったときにはもう手おくれだったというような事態もふえているわけで,県民の健康を守るという点から見ても,県独自での実態掌握というのは難しければ,商工会などにお願いするという方法もあるでしょうし,あるいは何らかの調査にリンクさせていくということもできると思いますので,今後,そういう調査もぜひしていただきたいなということを,これは要望としてお願いしたいと思います。  

また,青少年健全育成条例の改正については……。 責務を負わせるものじゃないという御答弁いただきましたけれども,そのことがきっかけでいろいろ青少年との交わりについても責務を負わせていくということになってしまうわけですから,この撤回を強く求めて質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。



知事  

再質問にお答えいたします。  

まちづくり,中心市街地の活性化,こういったような問題につきましては,市が基本的に中心として取り組んでいかれるべき課題でございますので,まちづくり3法の活用あるいは改正後の関連のそういった法律を活用した市町村の取り組みに関しましては,県といたしましてもその考えを尊重し,そして,できる限り支援していくと,こういう形で取り組んでまいりたいと思います。  

以上でございます。




武田英夫県議の討論


日本共産党県議団を代表して、本議会に提出されている議案5件、請願・陳情43件について、委員長の報告どおり決することに反対し、討論を行います。

まずは議第137号「改訂・第3次行財政改革大綱の策定について」です。  

「第3次行財政改革」がスタートしてのこの1年半、それは県政史上でも稀に見る「波乱と苦難」の時期だったと思います。  

国による不意打ち的な巨額な交付税の削減は、法人税を中心にした税収増で好転しかけたかに見えた岡山県財政を破壊的な危機に陥れました。また、30年ぶりの振興局の統廃合は、関係者の努力にも係わらず、今なお県民と職員の不安の声が残っています。  

その上さらに、今年3月、国は前年の一方的交付税削減をなんら反省することもなく、新たな「新地方行革指針」を発表し、地方公共団体に「行政改革大綱の見直し」と「集中改革プランの公表」を指示しただけでなく、さらにその進捗状況について国が点検するシステムを盛り込むなど、まさしく国による地方統制を押し付けてきたのです。  

この「国の押し付け」にどういう態度を取るか、地方公共団体の首長の姿勢が問われる試金石とも言えるものとなっているなか、石井知事は全国に先駆けて国の「新地方行革指針」を受け入れ、「改訂版」を策定したのです。  

こうした経緯と、この「改訂版」を見て、県民も県庁職員も、いったいこの先に何が見えてくるのでしょうか。どんな未来を描くことができるのでしょうか。  

世は挙げて「小さい政府」論を唱えています。しかし現在の日本は本当に巨大に膨れ上がった政府なのでしょうか。  

今年7月、当時の竹中平蔵大臣のもとで作成された「経済財政白書」はこう述べています。  

「政府支出の規模ということでは先進国の中でも日本は比較的『小さな政府』である。OECDの統計でみると、国・地方・社会保障基金を合わせた一般政府の支出規模(2004年)は、我が国ではGDP比約37%であり、アメリカの約36%よりも高いものの、ユーロ圏平均の約49%やOECD諸国平均の約41%と比べると低い水準にある。支出の内容については、我が国では公共投資等を含む経済・公共の比重が他の国と比べてやや高いものの、防衛・治安など一般公共サービス、保健・社会保障などは比較的小さい」・・・・。  

今月4日付の地元紙において、岡山出身で現在北海道大学教授の山口二郎氏は、勝ち組・負け組みの社会の中で、「現在の日本には不平等が拡大して」おり、「機会の平等を確保すべき」だと指摘。「小泉改革は、小さな政府ではなく、冷酷な政府を作り出す」と指摘していますが、私には、まさに名言とだと思います。  

そして、私には、この「改訂版第3次大綱」は、県民と県の職員にとって、「冷たい県政」としか見えてこない、と指摘せざるをえないのです。  

以上の立場から、私は次の具体的理由でこの議案に反対の態度を表明するものです。  

理由その1。そもそも、今回の改訂は、国による強権的な押し付けによるものであること。  

理由その2。「第3次大綱」がスタートして1年半、その最大に目玉であった「振興局の統廃合」に関して、県民からも県庁職員からもこのまま進むことに憂慮と危惧の声が出ており、「見直し」が必要であるにも係わらず、従前どおりの計画であること。  

理由その3。何を削り、何を拡大するのか・・県民と職員に負担を強いたり、学校の教員を大量に削減する一方で、チボリ事業には新たな税金投入の方策を検討していることは県民からも県庁職員からも納得がいかないことなのです。  

理由その4。余りにも現場の職員の声を聞かずに事態が進行していること。「人は堀、人は石垣、人は城」・・県政にとって重大な時期だからこそ、何よりも職員の声を大切にすべき時期だと私は考えるのです。  

反対の理由の最後は、財政問題です。確かに、現在の危機的財政の中での選択肢が非常に狭いものであることは理解しています。しかし、いま日本が、全国の自治体が、我が岡山県が進むのはこの道しかないのでしようか。実際、国の「三位一体改革」なるものに従っておれば、なおさら厳しい局面を迎えることは、現瞬間の交付税議論をみても明らかではありませんか。財政問題の解決には、「破綻の原因と責任はどこにあるのか」をしっかりと踏まえた議論が必要です。歳出面では、長期にわたる無駄な開発の推進、歳入面では国の「地方切捨て」政治と大企業減税による税収の空洞化がその要因であることは各方面から指摘されていることです。私は、こうした要因を国と地方で根本から打開する道を探ること、そうすればこの改訂版「第3次」の道以外の「もう一つの財政再建の道」が開けてくるのだと確信しています。



  次は、議第188号、いわゆる市町村への権限移譲に関する議案についてです。  

もちろん私は、住民に身近な基礎自治体としての市町村への権限移譲には理念的に賛成するものです。  

その際、私は議論の最初から「移譲に伴う人的財政的支援」の必要性を強調してきましたし、このことは県下の市町村長からも強く求められてきていました。  

現在、市町村での具体的作業が詰まってきた段階で、私たちの調査によれば、移譲に対応するための「超過負担」が、例えば岡山市では、68の権限に対して県からの歳入増は3600万円、市の歳出増は8000万円となり、差し引き4400万円が超過負担となっているのです。  

もちろん、県と市町村ではカウントのベースが若干異なることを差し引いても、これでは話が全く違ってきます。現段階で市町村から様々な意見が出てくるのは当然ではありませんか。そうした「もっと詰めた議論を」という意見も含めて、市町村の声を代表して異議を唱えるものです。  

討論の最後に、請願・陳情に関して一言申し上げておきます。  

県民の1割を越える25万の署名を添えた請願第33号、第38号などの「教育要求」の請願、全国の知事が憂慮の意思を表明している「米軍の再編強化」に関係する陳情第135号「岩国問題」の陳情に対し、我が会派を除く全会派が、「不採択」の態度を採ったことは、保守革新、党派を超えた真面目な声に背を向けるものであり、撤回すべきであることを厳しく指摘し、討論を終わります。


議案に対する各党(会派)の態度

2005年11月定例会議案 各会派の態度
共産 自民 民主 公明 賛否
議第134号 平成17年度岡山県一般会計補正予算(第4号)
議第135号 当せん金付証票の発売について
議第136号 公有財産の処分について
議第137号 改訂第3次岡山県行財政改革大綱の策定について ×
議第138号 県営土地改良事業に対する市町村負担金について
議第139号 岡山県県民プラザの指定管理者の指定について
議第140号 岡山県交流拠点施設むかし下津井回船問屋の指定管理者の指定について
議第141号 岡山県グリーンヒルズ津山の指定管理者の指定について
議第142号 岡山県岡山国際交流センターの指定管理者の指定について
読第143号 犬養木堂記念館の指定管理者の指定について
議第144号 岡崎嘉平太記念館の指定管理者の指定について
議第145号 岡山県鷲羽山ビジターセンターの指定管理者の指定について
議第146号 岡山県恩原自然展示館の指定管理者の指定について
議第147号 岡山県看護研修センターの指定管理者の指定について
議第148号 岡山県南部健康づくりセンターの指定管理者の指定について
議第149号 岡山県立玉島寮の指定管理者の指定について
議第150号 岡山県立身体障害者授産所の指定管理者の指定について
議第151号 岡山県立知的障害者授産所の指定管理者の指定について
議第152号 岡山県視覚障害者センターの指定管理者の指定について
議第153号 岡山県立吉備の里通勤寮の指定管理者の指定について
議第154号 岡山県健康の森学園授産施設の指定管理者の指定について
議第155号 岡山県立おかやま福祉の郷の指定管理者の指定について
議第156号 岡山県立児童会館の指定管理者の指定について
議第157号 岡山県立玉島学園等の指定管理者の指定について
議第158号 岡山県総合展示場コンベックス岡山の指定管理者の指定について
議第159号 岡山県技術振興研修センターの指定管理者の指定について
議第160号 岡山セラミックスセンターの指定管理者の指定について
議第161号 岡山県テクノサポート岡山の指定管理者の指定について
議第162号 岡山県水島サロンの指定管理者の指定について ×
議第163号 岡山県岡山リサーチパークインキュベーションセンターの指定管理者の指定について
議第164号 岡山県観光物産センターの指定管理者の指定について
議第165号 岡山県岡山テルサの指定管理者の指定について
議第166号 おかやまファーマーズ・マーケットサウスヴィレッジ等の指定管理者の指定について
議第167号 岡山県立青少年農林文化センター三徳園の指定管理者の指定について
議第168号 岡山県立森林公園の指定管理者の指定について
議第169号 岡山県二十一世紀の森の指定管理者の指定について
議第170号 岡山県龍ノ口グリーンシャワー公園の指定管理者の指定について
議第171号 倉敷美しい森等の指定管理者の指定について
議第172号 岡山県牛窓ヨットハーバーの指定管理者の指定について
議第173号 総合グラウンド等の指定管理者の指定について
議第174号 岡山県城下地下広場の指定管理者の指定について
議第175号 岡山県立城下地下駐車場の指定管理者の指定について
議第176号 県営住宅の指定管理者の指定について
議第177号 岡山県備北青年の家等の指定管理者の指定について
議第178号 特別史跡旧閑谷学校の指定管理者の指定について
議第179号 岡山武道館の指定管理者の指定について
議第180号 岡山県立吉備路郷土館の指定管理者の指定について
議第181号 岡山県津山総合体育館等の指定管理者の指定について
議第182号 岡山県倉敷総合屋内水泳センターの指定管理者の指定について
議第183号 岡山県美作ラグビー・サッカー場の指定管理者の指定について
議第184号 岡山県備前テニスセンターの指定管理者の指定について
議第185号 岡山県津山陸上競技場の指定管理者の指定について
議第186号 平成16年度岡山県歳入歳出決算の認定について  
議第187号 岡山県職員給与条例等の一部を改正する条例 ×
議第188号 知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例及び岡山県教育委員会の権限に属する事務の処理の特例に関する条例の一部を改正する条例 ×
議第189号 岡山県企画振興関係手数料徴収条例の一部を改正する条例
議第190号 岡山県市町村合併推進審議会条例
議第191号 岡山県保健所条例の一部を改正する条例
議第192号 岡山県立社会復帰医療施設条例を廃止する条例 ×
議第193号 岡山県農林水産関係手数料徴収条例の一部を改正する条例
議第194号 岡山県立高等学校設置条例の一部を改正する条例 ×
議第195号 岡山県警察署の名称、位置及び管轄区域に関する条例の一部を改正する条例
発議第5号 利息制限法の制限金利引き下げ等を求める意見書
発議第6号 岡山県議会個人情報保護条例 ×

請願・陳情に対する各党(会派)の態度

2005年11月議会 各会派の態度
新規・継続 受理番号 受理年月日 委員会 提出者 要旨 紹介議員 共産 自民 民主 公明 採否
継続 請願第5号 150609 総務 国公総連 ILO勧告の受け入れと、民主的な公務員制度改革の実施を求める意見書の提出について 草苅
継続 請願第7-1号 151127 総務 自治労岡山県本部 安心して暮らせる年金制度の確立をもとめることについて 草苅
継続 陳情第2号 150529 総務 県労会議 清潔で公正・公平な住民奉仕を貫く公務員制度の確立を求める意見書の提出について
継続 陳情第47号 160301 総務 岡山県視覚障害者友の会 点字等による選挙公報の発行に関することについて
継続 陳情第54号 160517 総務 自治労連岡山県本部 国の財政再建優先の「三位一体改革」でなく、地方分権のための地方税財政改革を進める意見書の提出について × × × ×
継続 陳情第68号 160908 総務 岡山県平和委員会 沖縄県宜野湾市における米軍ヘリ墜落事件に関する意見書採択について × × × ×
継続 陳情第96号 170218 総務 連合岡山 定率減税の廃止・縮小を中止することを求めることについて × × ×
継続 陳情第100−1号 170218 総務 連合岡山 地域経済の活性化等を求めることについて
継続 陳情第110−1号 170530 総務 県労会議 岡山県地方最低賃金の引き上げと最低賃金制度の抜本的改正を求めることについて × × ×
継続 陳情第114号 170608 総務 市民オンブズマンおかやま 岡山県行政情報公開条例の改正について
新規 請願第33号 171130 総務 高校・障害児教育をよくする岡山県民の会 私学助成を大幅にふやすことを求めることについて 武田 森脇 赤坂 × × × ×
新規 請願第38号 171130 総務 岡山県私学助成をすすめる会 「児童の権利条約」の趣旨に沿って、父母負担の公私格差是正など私学助成政策の抜本的拡充を求めることについて 武田 森脇 赤坂 × × × ×
新規 陳情第123−1号 170922 総務 馬場恵一 児童相談所職員の懲戒免職と警察の捜査方法の改善を求めることについて × × × ×
新規 陳情第125−1号 171108 総務 県労会議パート労組連絡会 岡山県地方最低賃金の引き上げと最低賃金制度の抜本的改正を求めることについて × × × ×
新規 陳情第126号 171108 総務 県労会議 サラリーマン増税、消費税の引き上げなど、大増税に反対することについて × × × ×
新規 陳情第129号 171117 総務 社団法人岡山県トラック協会 原油価格高騰に伴う軽油引取税の暫定税率7円80銭の一時凍結を求める意見書の提出について
新規 陳情第132号 171125 総務 岡山県行政書士会 岡山県行政情報公開条例の改正について
新規 陳情第134号 171130 総務 岡山県司法書士会 高金利引き下げに関することについて
新規 陳情第135号 171130 総務 平和・民主・革新をめざす岡山の会 岩国基地の拡大強化に反対することについて × × × ×
継続 陳情第11号 150701 生・保 NPO岡山県腎臓病協議会 腎疾患総合対策を求めることについて
継続 陳情第19号 150909 生・保 全国膠原病友の会岡山県支部 難病対策見直しについて
継続 陳情第35号 151201 生・保 木下 富夫 公的年金の未加入期間を国民年金でつなぐ場合の期間の延長に関することについて
継続 陳情第57号 160608 生・保 岡山県生活と健康を守る会連合会 生活保護の国庫補助の削減と基準引き下げの中止を求めることについて × × × ×
継続 陳情第59号 160609 生・保 岡山県精神障害者家族連合会 岡山県精神障害者社会適応訓練事業の拡充に関することについて
継続 陳情第63号 160903 生・保 線維筋痛症友の会 はざまに陥った患者の救済について
継続 陳情第97号 170218 生・保 連合岡山 社会保障制度の抜本改革を求めることについて
継続 陳情第121号 170920 生・保 脳脊髄駅減少症患者岡山県家族会 脳脊髄液減少症(髄液が漏れる病気)の治療推進を求めることについて
新規 陳情第127号 171108 生・保 全日本年金者組合岡山県本部 最低保障年金制度の確立について、意見書を厚生労働大臣へ提出するよう求めることについて × × × ×
新規 陳情第130号 171118 生・保 岡山県難病団体連絡協議会 障害者、難病患者に対する医療・福祉施策の充実を求めることについて
新規 陳情第133号 171017 生・保 馬場恵一 審査請求に基づく裁決のやり直しについて × × × ×
新規 陳情第137号 171130 生・保 岡山県腎臓病協議会 岡山県身体障害者医療費助成制度の現状維持について
継続 陳情第110−2号 170530 産・警 県労会議 岡山県地方最低賃金の引き上げと最低賃金制度の抜本的改正を求めることについて × × × ×
新規 陳情第122号 170922 産・警 馬場恵一 岡山東警察署内勾留中における陵虐について × × × ×
新規 陳情第123−2号 170922 産・警 馬場恵一 児童相談所職員の懲戒免職と警察の捜査方法の改善を求めることについて × × × ×
新規 陳情第125−2号 171108 産・警 県労会議パート労組連絡会 岡山県地方最低賃金の引き上げと最低賃金制度の抜本的改正を求めることについて × × × ×
新規 陳情第128号 171108 産・警 県労会議パート労組連絡会 「パートタイム労働者等の均等待遇実現を求める意見書」採択を求めることについて × × × ×
新規 陳情第136号 171130 産・警 国鉄労働組合岡山地方本部 JR不採用問題の早期解決を求めることについて
新規 陳情第138号 171130 産・警 とめよう戦争への道 百万人署名運動岡山県連絡会 共謀罪の新設について慎重な国会審議を求めることについて × × × ×
継続 請願第4号 150609 農水 食とみどり・水を守る岡山県労農会議 WHO農業交渉に対する意見書の提出について 草苅
新規 陳情第131号 171115 土木 社団法人岡山県建設業協会 平成18年度建設関係予算確保等について ×
継続 請願第1号 150428 文教 英田郡町村会 英田地域新高等学校を通学経路、地域環境、学習環境が最適な場所に建築することを求めることについて 市村
継続 請願第13号 160601 文教 岡山県教職員組合 義務教育費国庫負担制度堅持を求めることについて 三原 × × ×
継続 請願第30号 170606 文教 岡山県教職員組合 新たな定数改善計画を早期に策定し、少人数学級の実現を求めることについて 三原
継続 陳情第53号 160511 文教 岡山県高等学校教職員組合 義務教育費国庫負担制度の堅持について × × ×
継続 陳情第64号 160906 文教 新日本婦人の会岡山県本部 国へ義務教育費国庫負担制度を堅持する旨の意見書提出について × × ×
新規 請願第32号 171130 文教 高校・障害児教育をよくする岡山県民の会 国の責任で30人学級を実現することを求めることについて 武田 森脇 赤坂 × × ×
新規 請願第34号 171130 文教 高校・障害児教育をよくする岡山県民の会 障害に応じた十分な教育を可能にするための施設・設備の整備・充実や教職員の増員を求めることについて 武田 森脇 赤坂 × × ×
新規 請願第35号 171130 文教 高校・障害児教育をよくする岡山県民の会 学校統廃合による遠距離通学費用の負担軽減を求めることについて 武田 森脇 赤坂 × × ×
新規 請願第36号 171130 文教 高校・障害児教育をよくする岡山県民の会 県独自の少人数学級の拡大を求めることについて 武田 森脇 赤坂
新規 請願第37号 171130 文教 高校・障害児教育をよくする岡山県民の会 教育費の父母負担軽減を求めることについて 武田 森脇 赤坂
新規 陳情第124号 171018 文教 岡山県国立幼稚園PTA連絡協議会 幼稚園教育振興に関することについて
新規 陳情第139号 171130 文教 岡山県高等学校教職員組合 障害児教育を充実させるための条件整備を求めることについて × × × ×
継続 陳情第20号 150910 議運 市民オンブズマンおかやま 岡山県議会の委員会の一般傍聴を求めることについて  
継続 陳情第95号 170218 議運 連合岡山 岡山県議会議員の選挙区見直しを求めることについて
継続 陳情第109号 170530 議運 岡山県議会議員の定数及び選挙区を考える会 岡山県議会議員の選挙区見直しを求めることについて定数減及び選挙区等制度改革について