2010年11月議会
森脇県議 質問と答弁
1.地域主権改革等に関して
まず、事業仕分けや地域主権改革など、民主党政権の国政運営が県や県民にもたらす影響についてうかがいます。
第1は相次ぐ社会保障改悪の動きについてです。
障害者週間スタートの日であった今月3日、国会では民主、自民、公明、みんなの党などによって障害者自立支援法を存続する法案が強行可決されました。障害者自立支援法をめぐる裁判は、民主党政権誕生後に和解が成立し、このとき原告らと結んだ基本合意において国・厚生労働省は「障害者の尊厳を深く傷つけた」「当事者の意見をきいて総合的な福祉法を創設する」と表明したわけです。にもかかわらず、当事者の意見を聞くことなく障害者自立支援法の考えを引き継ぐ法案を強行採決したことに、障害のある人々は怒りと抗議の声をあげましたが、私も同感です。
また、新たな高齢者医療制度については、国保運営を都道府県単位にすること、75歳以上の低所得者に適用されている保険料軽減措置を縮小すること、70から74歳の窓口負担を段階的に2割にすることなどが検討されています。介護については、保険の引き上げや、軽度の人のサービスを保険対象外にするか自己負担を2割にすること、ケアプラン作成に自己負担を導入すること、年金収入320万円以上の人の自己負担を2割にすること、2〜4人部屋の室料も全額自己負担にすることなどが検討されています。
民主党政権のもとですすめられようとしているこれら社会保障の改悪は、いまでも重い負担にあえいでいる障害者や高齢者、そしてその家族に、さらに苦しみを負わせ、生きる意欲をも奪うものと言わなければなりません。しかも、いずれも財政事情を優先したものです。ご承知のように、憲法25条の生存権保障を争った「朝日訴訟」において、東京地裁は「憲法25条にいう『健康で文化的な生活』とは、国民の権利であり、国は国民に具体的に保障する義務があること、それは予算の有無によって決められるのではなく、むしろこれを指導支配しなければならない」との判決を下し、その後の社会保障施策に大きな影響を及ぼしました。今この見地に立って、県民生活を守る立場で国に意見を述べる必要があるのではないでしょうか。「朝日訴訟」の判決もふまえ、知事の考えをお示しください。
第2は「子ども・子育て新システム」についてです。
ここにも見過ごすことが出来ない重要な問題が含まれています。たとえば、保育所と幼稚園の制度は、両者を「こども園(仮称)」に一体化する、その運営は株式会社、NPOなどに参入を促進する、入園手続きや利用料は保護者と園の直接契約、医療や介護と同様の「出来高払い」報酬方式の導入など、これは「公的責任の保育」から「サービス産業」へと、保育所と幼稚園の制度を根底から大改編するものです。しかも財源は「一括交付金と連携させる」とされていますので、保育の最低基準を国が保障してきた補助金を一括交付金化することにあわせて削減される心配もあります。県の子育て支援事業にも影響する可能性がありますが、「子ども・子育て新システム」について知事のご見解をうかがいます。
この項最後は、今週明らかになりました地方交付税別枠加算の廃止問題です。自公政権時代の「三位一体の改革」によって岡山県財政にも困難が押しつけられていることは周知の通りです。交付税削減のツケを県民にまわし地方をいっそう疲弊させてしまうのか、国の乱暴な地方いじめに立ち向かうのかが問われていると思いますが、交付税の別枠加算削減の影響とあわせて知事のご見解をお示しください。
民主党政権の事業仕分けのもと、大学や文化の予算にも大ナタが振るわれようとしています。このように国民には大きな痛みを負わせる一方で、米軍への「思いやり予算」、政党助成金などは聖域あつかいです。政治とカネをめぐる問題でもそうですが、いままさに「民主党が自民党化している」と言わなければなりません。日本共産党は、米軍支援のための軍事予算や政党助成金などを削るとともに、大企業や大資産家などに能力に応じた負担を求め、福祉や医療、教育などの予算を充実させるよう強く求めます。
2.命を守る国保に
次の質問は、国民健康保険制度(国保)の資格証明書等について保健福祉部長にうかがいます。
ご存知のように、国民健康保険料あるいは保険税を長期に滞納すると資格証明書が発行されます。これは滞納者から正規の被保険者証をとりあげるもので、一種の制裁ともとれるわけですが、これに関する県の見解をまずおたずねします。
2008年、子どもの無保険が大問題になり、同年末の国保法改正では中学生以下の子どもには無条件で短期被保険者証が交付されることになり、今年5月の法改正では高校生世代まで拡大されました。しかし、市町村によっては「取りに来ないと渡さない」というところもあるようです。この点について県下市町村の状況はいかがでしょうか。発行しても窓口で留め置くというのは事実上、無保険状態を放置しているものであり、改善に向けた指導・助言を求めますがいかがでしょうか。あわせてうかがいます。
さらに、政府は2009年1月、病気なら子どもに限らず短期被保険者証を交付するとの見解を明らかにしています。この点について県下市町村の対応はどのようになっていますか。通院中の人が無保険になったり、滞納者が医者にかかりたいと市町村窓口に相談した際、滞納を理由に被保険者証の発行を拒むというケースがあれば、改善に向けた指導・助言を求めますがいかがでしょうか。
また、病気の人には短期被保険者証を交付するという政府の見解から考えれば、資格証明書を持って受診した際、医療機関が市町村の窓口に連絡すれば保険で受診できるようにすることも可能だと思いますが、いかがでしょうか。併せてうかがいます。
国保の現役世代の窓口負担は3割です。これも払えない場合には、国保法44条にもとづく一部負担金の減免措置が活用できるよう周知が必要です。2006年度の活用は申請、実施とも6件にとどまっていました。今年度から国の財政措置も実施される予定ですが、市町村におけるこの減免措置の実施状況はいかがでしょうか。また医療機関に掲示してもらうなど制度の周知を求めますがいかがでしょうか。
次に、国保料あるいは国保税の滞納処分について保健福祉部長にうかがいます。
ある町の国保税の滞納処分で、児童手当と子ども手当を、それらが銀行に振り込まれたその日に差し押さえられた方がいました。手当は子育て支援の一環として支給されているものであり、子どものために使われることが望まれまるものです。自治体はそのことを啓発する立場にあるはずなのに、その手当を差し押さえ、強制的に滞納分に充てたわけですから、親が自分のためだけに使う以上に酷いものと言わなければなりません。全国的には学資保険などを差し押さえるケースもあるようですが、滞納は子どもの責任ではありません。子どもの無保険解消などこの間の法改正の趣旨に照らせばこのような差し押さえはあきらかに行き過ぎです。あらためさせるべきではありませんか。
また、その後、この方は生活保護を受給することになりました。保護の受給が決まった日、国保の担当者が同席し、「滞納の一部を払わなければ保護費は支給しない」と言って1万円請求し、5000円払わせたと言うのです。一種の脅迫ではありませんか。そもそも税金等の滞納処分にあたっては、生活保護法の適用基準に準じて滞納処分の執行を停止しているのです。生活保護費から差し引くことによって滞納分を取り立てるというのは明らかな違法行為です。ただちに中止させるよう全市町村に徹底すべきではありませんか。併せてうかがいます。
国保の最後は、国保を都道府県単位の運営にするいわゆる「国保の広域化」についてうかがいます。
県はすでに「広域化等支援方針」の策定をすすめています。そこには収納率目標の達成に応じて調整交付金により支援することがもりこまれ、収納率向上を競い合わせるような仕組みがつくられています。そうなれば先ほど指摘したような行き過ぎた滞納処分に拍車がかかる恐れがあります。どう考えていますか。保健福祉部長にうかがいます。
各会派の代表質問で知事は「国民健康保険は皆保険制度の根幹であり、国が・・・最終的な医療制度の責任者として財政面でより一層の責任を果たすことが必要」と答弁されましたが、私もその点については同感であり、知事には大いにこの点を強調していただきたく思います。
3.障害のある子どもへの支援について
次に障害のある子どもへの支援についてうかがいます。
障害のある子どもをもつ親の悩みのひとつは、必要なときに子どもをあずかってもらえる場所が少ないということです。ショートステイなど整備されつつあるものの、まだまだ必要です。先日ある方から「ショートステイにあずけようと思ったら何ヶ月も先から予約しておかないと空きがないんですよ。何ヶ月先に病気になるなんて予定が立たないですよ」などというお話がありました。県は「ニーズに応じて」とよく言われますが、障害のある子ども、あるいはその親のニーズはどのようにして把握しているのでしょうか。また、ニーズに応じた基盤整備を急ぐ必要があると考えますがいかがでしょうか。あわせて保健福祉部長にうかがいます。
発達障害の子どもをもつお母さんから次のような訴えがありました。来年小学校にあがる子どもさんですが、軽度の発達障害がありますが、療育手帳は持っていません。親は特別支援学級への入学を希望し、教育委員会にも学校にも了解が得られたわけですが、放課後児童クラブに入所の相談をしたところ「特別支援学級に通う子どもの受け入れはできない」と言われ、「市に相談すると『児童クラブとよく相談してください』と言われただけ」とお母さんが悩んでいました。この方のケースの場合、市や児童クラブと今後も相談をすすめていくことになりますが、利用者との直接契約ゆえの矛盾です。発達障害や障害のある子どもの場合、障害への理解を深めてもらい、受け入れるために必要な条件整備をすすめるなど、当事者まかせにするのではなく行政の具体的な支援があってしかるべきだと私は思います。そうでなければ「社会全体で子どもを支える」という趣旨にも反します。県の施策で同様の問題が生じた場合どう対応されるでしょうか、保健福祉部長にうかがいます。
もうひとつ、次のような訴えがありました。この家庭は70才を超えたおばあさんが小学生の孫を育てていました。おばあさんには生活保護水準より数千円多い年金しか収入がありません。ひとり親家庭ということで医療費の補助制度の対象となりますが、母子あるいは父子家庭などに支給される児童扶養手当は年金との併給が禁止されているため、受給できません。そもそも年金には、孫の養育というのは想定されていないわけです。なのに、このような祖母と孫の世帯には何ら財政的な支援策がないというのは、いかがなものでしょうか。いま低学年のこの子どもさんもやがて高学年になり、中学、高等学校となるわけですが、今でもおばあさんは「経済的負担は限界」と言っています。既存の制度をこのような世帯が利用できる制度へと改善すること、または国にそれを求めること、あるいはこのような家庭を支援する給付制度を創設することを求めますが、いかがでしょうか。知事にうかがいます。
4.経済・雇用対策
次に、なお深刻な状況が続いている経済・雇用対策についてうかがいます。
労働分野でおこなわれた規制緩和によって、非正規雇用が拡大され、いわゆるワーキングプアが増加するなど、人間らしく働ける雇用と賃金の保障が奪われてしまっています。どの職種も賃下げがすすみ、国民の購買力が低下し内需を縮小させ、国内生産を減少させる悪循環に陥ってしまっています。この悪循環を断ち切るためには、人間らしく働くルールを確立し、正規雇用を増やし、賃金を増加させ、内需を拡大する経済の好循環をつくることが必要だと思います。
まず、雇用対策についてうかがいます。
新規学卒者の就職は、かつて「就職氷河期」とよばれた時期以上に深刻で、昨年につづき「超氷河期」の様相です。企業への訪問、合同面接会の開催、親身な相談活動などとりくみを強めていただいている知事・教育長はじめ関係者のみなさんには敬意を表します。
この分野で明るさがみえない最大の原因は、正規雇用の拡大がすすんでいないところにあることは明らかです。国においては、いわゆるエコカーやエコ家電への補助制度など大企業応援の経済対策が実施されてきましたが、これによって県内の正規雇用はどの程度改善されたか掌握されているでしょうか。産業労働部長にうかがいます。ご存知の通り、大企業は昨年1年間で約11兆円も内部留保を増やしました。雇用を増やす体力は十分あり、大企業には、もっと強く正規雇用の拡大を求めるとともに、関連する下請け中小企業でも雇用拡大ができるよう発注単価を増額させることを求める必要があると思います。これらは大企業の社会的責任であり、そうしてこそ雇用・賃金を保証して内需を喚起し、経済の好循環をつくり出すことができます。大企業が雇用や中小企業を守る立場で社会的責任を果たすよう国に強く要請することを求めますがいかがでしょうか。知事にうかがいます。
次に、中小企業への支援についてうかがいます。
今回の補正予算のうち、関係の概要を見ますと、雇用創出で約34億円、急速充電器の設置など低炭素社会構築の促進に約8千万円、持続可能な農林水産業づくりに約3億円、安全で安心して暮らすための地域社会の構築に約36億円、安全・安心の確保のための公共施設等の整備に約87億円などが計上されています。どの事業も県民の安全な暮らしや教育・福祉の向上、地域産業の振興にとって大切な事業ですが、同時に今回の事業は地域経済対策として実施するという側面もあります。これらの事業によって、県内で新たに生まれる経済波及効果はどの程度なのか、また、2008年のリーマンショックによる経済危機以降、岡山県が実施した経済対策の効果についても県民に公表すべきと考えますがいかがでしょうか。併せて総務部長にうかがいます。
経済波及効果が大きいとされている経済対策として、住宅リフォーム補助制度が注目されていることを、先の9月議会でもとりあげましたが、これについて再度質問いたします。
先日、県レベルで住宅リフォーム全般への補助制度を実施している秋田県で、その効果についてうかがってきました。秋田県では、10月末までに11,697件の申し込みがあり、16億4,769万円の補助金が活用され、252億2,572万円の事業が実施されました。秋田県の調査では、受注業者の72%が建築業者でそのうち42%が個人の大工さんで、屋根や外壁の張り替えや塗装、台所や風呂、トイレなど水回りの修繕が工事全体の65%を占めていました。建築技能組合でも組合員へのアンケートをおこなっており、74%の組合員が「この補助制度の影響があった」と回答しています。また、「制度ができたお陰で気になっていた修繕ができた」と住民もよろこんでいます。まさに地域が元気になっていることを実感しました。
ある報道では、今年の11月29日現在で、住宅のリフォームに補助する制度は29都道府県の175自治体に広がり、岡山県内では真庭市と津山市が実施しています。9月議会での知事の答弁は、「耐震化、バリアフリー化などという特定目的で実施しており、住宅リフォーム全般への補助制度の創設までは考えていない」ということでしたが、経済対策でこれだけ大きな効果を発揮している事業を、なぜ経済対策として実施できないのか理解できません。来年度予算編成に向けて前向きな検討をお願いしたいと思います。できないというのであれば理解できる理由をお聞かせください。知事にうかがいます。
5.地球温暖化防止対策
最後に、地球温暖化防止対策についてうかがいます。
県はこのほど、温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度にもとづく公表をおこないました。県内温室効果ガス排出量の76%を占める産業分野での削減なしに県全体の温室効果ガス削減は困難であり、産業分野でのとりくみをうながす契機になればと期待するものです。
さて、各事業者が報告したデータは県のホームページで公表されていますが、トップページからそのページへ行き着くまで容易ではありません。全国的にみてもすすんだ取り組みですから、環境文化部や「くらし・環境」のページはもちろん、トップページの新着情報にも載せるなど、容易に公表ページに行き着くように工夫するべきだと思いますがいかがでしょうか、環境文化部長にうかがいます。
事業者ごとに見ていきますと、温室効果ガスの総排出量が増加する事業者がいくつかあります。このような場合、事業者に対し、何らかの形で削減に向けたとりくみをうながすこともしないのでしょうか。何もしないとしたら、排出量の増加に県がお墨付きを与えることになってしまうのではないかと危惧しますが、知事にうかがいます。
最後に、現在策定中の新たな地球温暖化防止行動計画に盛り込まれる削減目標ですが、達成が困難だからと言って目標を引き下げるようなことはあってはならないと考えますがいかがでしょうか。知事にうかがいます。
答弁
(知事 答弁)
社会保障制度における国への意見についてであるが、県民の安全・安心の実現は、本県の重要な政策課題の一つであり、障害者制度改革に当たっては、サービス利用者等の意見に配慮しながら制度設計を行うよう、従前から国に求めているところである。
また、高齢者医療制度や介護保険制度の制度改正における負担の在り方については、税制と一体的に国において議論すべきものであるが、今後とも、必要に応じ、地方の実情を国に伝えてまいりたい。
子ども・子育て新システムについてであるが、25年度の施行を目指し、現在、具体的な改正案が、国において検討されているところである。
本県としては、制度構築に当たっては、地方公共団体と十分な協議を行い、少子化対策として効果的な制度とするよう、既に国に対し提案を行っているところであるが、国と地方の役割分担を明確にした上で、適切な子育て支援策が講じられるよう、今後とも、国の動向を見守り、必要な意見を述べてまいりたい。
交付税の削減等についてであるが、交付税の別枠加算廃止に関する先日の報道について、事実関係は確認できないが、一方的に地方交付税の別枠加算が廃止され、地方の一般財源総額が削減されるようなことがあってはならないと考えており、今後も地方の財源確保に向けて全国知事会と連携しながら、国に強く主張してまいりたい。
(保健福祉部長 答弁)
見解についてであるが、国民健康保険は、被保険者全体の相互扶助で成り立つ社会保険制度であり、その財源となる保険料の収納確保は、制度を維持していく上で、また、被保険者間の負担の公平を図る観点から必要不可欠である。
このようなことから、長期にわたり保険料を滞納している方には、納付相談の機会を確保するため、資格証明書を交付している。
高校生世代までの被保険者証についてであるが、対象拡大後の市町村の状況については把握していないが、昨年9月の調査では、短期被保険者証は、対象となるすべての中学生以下の子どもに交付されており、今回も、市町村において適切に対応されているものと認識している。
なお、短期証は、納付相談の機会を確保するため、面談の上、交付することとしているが、長期間受領されない場合などには、交付方法を工夫するよう、市町村に対し助言しているところであり、今後とも、適切に対応してまいりたい。
病気時の短期被保険者証についてであるが、市町村の対応状況を具体的には把握していないが、緊急に医療を受ける必要が生じ、かつ医療機関に対する医療費の一時払いが困難である旨の申し出が市町村にあった場合には、緊急的な対応として、短期被保険者証を交付することができることを既に、市町村に周知しており、引き続き適切に対応するよう助言してまいりたい。
なお、国の見解によると、申し出は、世帯主が市町村の窓口に対して行うこととなっており、医療機関が市町村に連絡することは、想定していないものと考えている。
一部負担金の減免措置についてであるが、21年度の市町村国保の実施状況は、申請・実施とも51件で減免額は約129万円となっており、ともに年々増加傾向にある。
なお、先般、国から財源措置や適用条件などが示されたことから、被保険者への制度の周知等と合わせて、市町村に通知したところであり、今後とも適切に運用されるよう助言してまいりたい。
滞納処分についてであるが、お話の事例については、児童手当及び子ども手当と承知の上で、差し押さえたものではなく、また、生活保護費の支給の条件として、滞納している国保税の支払を求めたものではないと聞いている。
国民健康保険は、被保険者全体の相互扶助で成り立つ社会保険制度であり、その財源となる保険税の収納確保は、制度を維持していく上で、また、被保険者間の負担の公平を図る観点から必要不可欠なものであるが、滞納者の実情に即した対応も必要であると考えており、県としては、引き続き市町村に適切な対応を助言してまいりたい。
広域化についてであるが、収納率の向上は、収入を確保し、財政を健全化させていく上で大きな意義があり、保険料の平準化にも繋がることから、目標を設定するものであり、その設定に当たっては、これまでの実績や市町村の意見などを勘案することとしている。
なお、収納対策の実施にあたっては、十分な納付相談を行い、個々の実情に応じた措置がとられるよう、引き続き市町村に助言してまいりたい。
ニーズの把握等についてであるが、障害福祉サービスの実施主体である市町村が、障害のある人の現状や利用を希望するサービス等についての意向などの実態を踏まえて、障害福祉計画を定め、サービスの種類ごとに、その確保・整備に努めているところである。
お話のショートステイについても、計画期間中に必要とされるサービス量を見込んで、その整備を進めているところであり、今後とも計画的な基盤整備を促進してまいりたい。
放課後児童クラブでの受入れについてであるが、国のガイドラインでは、障害のある児童等の利用希望がある場合は、可能な限り受入れに努めることとされており、お話のようなケースについては、市町村が地域の実情に応じて判断・調整する努力が必要と考える。
今後とも、発達障害等への理解促進のための指導員研修会の実施や、指導員の加配に対する補助などを行うとともに、市町村に対して助言等も行い、適切な運営を支援してまいりたい。
(知事 答弁)
祖母と孫の世帯等への支援についてであるが、児童扶養手当は、二重の社会保障給付を避けるため、一部の例外を除き、公的年金受給資格者には、支給しないものとされている。
このような世帯も対象とする経済的支援については、小児や、ひとり親家庭の医療費助成等を行うとともに、これらの公費負担制度を全国一律で行うよう、国に提案しているところであり、お話のような実例についても、機会を捉えて伝えてまいりたい。
エコカー補助等による雇用改善についてであるが、これらの国の経済対策による雇用面の効果については、国においても示されておらず、県でも調査していない。
しかしながら、リーマンシヨツク後に落ち込んでいた県内の有効求人倍率は、昨年8月から10月の0.54倍を底に今年10月には0.76倍に、正社員有効求人倍率も昨年5月から7月の0.31倍を底に今年10月には0.49倍に持ち直しており、雇用の改善にもつながったのではないかと考えている。
大企業の社会的責任についてであるが、企業においては、厳しい経済状況やグローバルな競争の中においても、その規模の大小を問わず、雇用の維持と経営の安定に懸命に取り組んでいると認識している。県としては、今後の経済・雇用情勢を踏まえながら、雇用の安定確保や下請け中小企業の保護等について、全国知事会とも連携し、適時・適切に、国に対し提案を行ってまいりたい。
(総務部長 答弁)
地域経済への波及効果等についてであるが、今回の補正予算の経済波及効果は約239億円と試算しているところである。
また、一昨年秋のリーマンショック以降に編成した当初予算及び5次にわたる補正予算により実施した、総額約2300億円の経済対策については、これまで6500人余りの雇用が創出されたほか、一時は0.54倍まで悪化した有効求人倍率が0.76倍まで回復するなど、県内の経済・雇用情勢に対して、着実な効果を上げてきたと認識している。
(知事 答弁)
住宅リフォーム補助制度についてであるが、その地域経済への波及効果は承知しているが、導入の可否については様々な意見があることから、耐震化など一定の行政目的にかなうものに限って実施しており、お話しの住宅リフォーム全般への補助制度の創設までは考えていないので、ご理解願いたい。
(環境文化部長 答弁)
ホームページでの公表についてであるが、温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度に基づき、事業者から提出された削減計画書を先月18日から地球温暖化対策室のホームページ上で公表しているが、内容等について多数の問い合わせがあり、あらためて地球温暖化問題への県民の関心の高さを感じており、より容易に公表ページにアクセスできるよう、お話のような変更を行いたいと考えている。
(知事 答弁)
排出量増加事業者についてであるが、温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度は、事業者に強制的に削減を義務づけるものではなく、事業者ごとの排出量や削減への取組状況を広く公表することにより、自主的な削減対策を促進しようとする制度である
排出量増加事業者からは、基準年度の21年度が、景気の悪化により排出量が減少したため、今後の景気回復に伴う排出量増加を見込んだと聞いているが、今後、国の部門別の削減目標が示されると考えており、それに沿った削減を求めるとともに、各事業者からの相談について丁寧に対応し、各種補助制度の周知などにより、事業者の排出削減を促進してまいりたい。
新行動計画の目標についてであるが、様々な分野の有識者で構成される岡山県地球温暖化防止行動計画策定協議会での議論、国における目標設定や対策の検討内容等を勘案するとともに、本県の自然的、社会的条件を十分に踏まえ、意欲的かつ実効性のある削減目標としてまいりたい。
(森脇議員再質問)
再質問をさせていただきたいと思います。
国民健康保険証の短期被保険者証の発行なんですけれども、これは相談の機会をつくるというものであって、ということなんですが、制裁ではないということなんですか、そこを聞きたいと思いますので、もう一度答弁をお願いしたいと思います。
それと、「実情に応じて対応する」という、滞納分を生活保護費から取り立てたという問題で、そういう答弁がありましたけれども、生活保護法の適用基準に準じて滞納処分の執行を停止している、つまり取り上げたことによって、残った手持ちのお金が生活保護基準以下になったらいけないよということを、国税徴収法などの法律で規定されているわけですね。生活保護の支給額から1万円、5千円取るということは、それ以下にするということですから、これ明らかに違法じゃないでしょうか。もう一度そことの食い違い、私理解できませんが、説明してください。お願いしたいと思います。
それと、児童手当、子ども手当の差し押さえ、承知の上ではないとおっしゃいましたけれども、同じ町が支給して差し押さえなんです。子ども手当、児童手当を町が支給して、国保の滞納も町が差し押さえる。知らないはずないと思うんです。この方が手当を支給されるということも、大体想像もつくわけですから、それは理由にならないんじゃないかというふうに思いますけれども、いかが考えますでしょうか、お答えください。
パネルを準備させていただきました。これは、大学卒業者の2月時点での就職内定率です。このグラフ見ていただいただけで、去年の卒業生ですけれども、大変だということがわかると思います。質問では、最大の原因というのは正規雇用が減少しているというふうに言いましたけれども、従業員500以上の製造業の大企業、正規労働者は1994年時点では269万人いました。今187万人という82万人減っているんですね。就職できない人がたくさんいる一方で、職についている人は、長時間、超過密労働を強いられている、やっぱり正規雇用の拡大ということをやってもらわないと、雇用、仕事にもつけないし、所得を増やすこともできない。内需の拡大もできないというふうに思うんですね。そこをもっと強く是非働きかけていただきたいというふうに思います。知事に再度見解をお伺いしたいと思います。
次に、住宅リフォーム補助制度なんですけれども、「リフォーム全般には(補助が)難しい」というお話を伺いました。例えば、県産材を利用した林業応援と言ってもいいんでしょうか、そういう面でのリフォーム、新築は既にやられておりますけれども、リフォームに対して拡大をするだとか、あるいは断熱材を利用したり、二重サッシにするというのは、省エネ対策という点でも非常に効果があるわけですね。そういうリフォームだとか、いくつか例があると思いますが、いままで目的としていた内容に更に増やしていく、そういうお考えはないでしょうか。全般にすぐするというのは難しいかもわからないけれども、増やしていくということは可能でしょうか。そのあたりの検討されたのかどうかということも併せて、お願いしたいと思います。
次に、地球温暖化防止対策なんですけれども、「実効性ある目標」をというご答弁をいただきました。これがですね、どう考えていいのかというのがわからないんですけれども、実現できる目標ということであれば、これちょっとおそろしさを感じるんです。そうじゃないですよね。そのあたり、実効性ある目標というのはどういうことを意味されているのか、知事のお考えをもう一度お聞かせ願いたいと思います。
お配りさせていただいております表ですけれども、28者というのは公表された数値の順番に、排出量の多いところから順に並べました。これはけしからんと言ってるわけでは決してありません。もう一つの長い表というのは、これは目標として設定されている数値が増加するところを上から順番に並べました。その中には、排出量の多い企業がいくつも含まれているということが特徴なんですね。明らかに排出量の多いところにきちんと削減を求めていかないと、岡山県全体の目標も達成できないということも明らかになったと。28社の表をもう一度見ていただきたいと思うんですけれども、真ん中位のところ累計したところに50.4%と、県全体の50%、10社ぐらいでそれだけを占めるということですね。ですから企業に対して削減の考え方などをアドバイスするということも含めて、話し合う場が必要じゃないかと、私考えるわけですけれども、もう一度その点についてどういう働きかけをされているのか、工夫点などありましたらご案内いただきたいと思います。
以上です。ありがとうございました。
再質問への答弁
(知事 答弁)
再質問にお答えいたします。
大企業への雇用のお願いといったこと、要請ということですけれども、私ども従来より正規雇用の拡大といったことを含め、経済関係団体等に私自身も要請をしてきているところでございまして、今後とも現下の厳しい雇用状況踏まえて、そういう立場で要請をしてまいりたいと考えております。
住宅リフォームに関しまして、一定の行政目的にかなうものに限って実施をしているということを申し上げました。この方針に沿って、今後の社会経済情勢の変化というものもふまえながら、基本的にはその立場に立って、対応を考えていきたいというふうに思っております。現時点でこれに該当するものは今のところ具体的なものは、われわれとしては想定しているものはございませんが、そういう立場で臨んでいきたいと思います。
それから、新行動計画の意欲的かつ実効性のある削減目標としていきたいという姿勢を申し上げたところでございます。実効性のあるとはどういうことかということですが、これは実効性のあるということでありまして、それ以上でもそれ以下でもございません。意欲的かつ実効性のある削減目標でがんばっていこうというふうに考えております。
それから、大量排出事業者に対してということでございますが、先程も実はご答弁申し上げましたとおり、理由につきましては、既にご答弁申し上げました。ただ今後国の部門別とかあるいは業種別の削減目標が示されるというふうに聞いておりますので、それが出た段階でですね、大量排出事業者に対してもそれに沿った削減を求めていく、そしてその中で事業者からのご相談等ございました場合、アドバイスなど丁寧に対応していく所存でございます。以上でございます。
(保健福祉部長 答弁)
お答えいたします。
まず一点目でございますが、資格証明書の関係の見解の確認ということでございますが、そもそも資格証明書というところにいきなりいく訳ではございませんで、各世帯のですね、例えば財産について災害を受けたり、盗難に遭ったとか、もしくはその世帯主が事業を廃止、休止したとか、そういうようなですね特別な事情がある場合は、別の仕組みということでございます。ですのでこの資格証明書は特別な事情がないにも拘らず、長期にわたり保険料、税を滞納している方についてのものでございますが、当然目的としましては納付機会を確保するというために交付しているものでございます。
それからもう一点ございました。いわゆる滞納処分に関しての考え方、取り扱いに関してでございます。まず、子ども手当等々の関係でございますが、先程申し上げましたとおり、この回の事例では、児童手当、子ども手当だと承知の上ということではないと聞いております。いわゆる納付している口座が同じものであったということでございまして、そういうようなことで対応の結果と聞いております。ただし、これはやはり市町村としましても財源確保のため、個々の世帯の生活状況勘案しながら、支払能力に応じて滞納処分を行っていると思っておりますけれども、実態把握しないまま機械的にそういった対応にならないよう、個々の状況充分把握するよう引き続き市町村に助言してまいりたいと思います。
なお生活保護の関連でございますけれども、これは当然生活保護費は生活保護の関係で支給されるものであります。そういったことにつきましては生活保護の施行事務について研修会や指導監査を通じまして、引き続き適切な対応になるよう指導してまいりたいと思います。以上でございます。
(森脇議員再々質問)
再々質問をさせていただきたいと思います。
児童手当と子ども手当の通帳から引き出した、たまたま同じ通帳だったんだ、言い訳にもならない言い訳だと、私は思うわけですけれども。その方は結局生活保護を受けなければならない状況になっているということをみても、決して財産を持っているとか、払える能力があるというような状況ではなかったということなんですね。機械的に差し押さえるなどというのは、本当に行き過ぎたやり方は心得てほしいなということを、改めてこれはご意見として申し上げておきたいと思います。
さらに、生活保護からの滞納の取立てですね、「適正に」ということだったですけれども、そういうことは駄目ですよということは言えないのですか。その点について、もう一度部長よろしくお願いしたいと思います。
次に、雇用関係ですけれども、大企業の内部留保についてのグラフを持ってまいりました。11兆円、2008年度から2009年度増えているということなんですけれども、大学、短大の新卒者15万7千人いるそうです。仮に、月20万円、多いか少ないかは別にいたしまして年間240万、ボーナスや社会保険等々も含めて1人大体1年間350万円、1年間雇うのにかかるといたしますと、15万7千人、掛け算をいたしまして5千5百億円です。内部留保の11兆円の、どれ位だと思いますか、5%なんですね、5%、その分くらいは雇用にまわしてくれてもいいじゃないかという思いがするわけですね。体力は充分あるということですので、是非強く求めていただきたいと思います。これも要望でよろしいです。内部留保、雇用のために使う、あるいは中小企業のために使うというのは、私どもが言ってるだけではありません。菅首相もこれには賛成だということだし、メディアや財界系のシンクタンクでもそういう報道が目立ち始めてきました。やはり、内需を拡大するということ以外に景気を良くするという道がないんだということをふまえての発言だと思うんですね。是非そういう点もふまえて強く要望していただきたいと思います。
住宅リフォーム補助制度なんですけれども、秋田県と明石市で経済波及効果を算出しておりまして、これも9月議会で紹介をしたんですけれども、明石市では投じた税金予算の11倍の効果があったと、秋田県ではまだ進行中なんですけれども、21億円の予算を使い切るとしますと、現時点の状況から推計して512億円、24倍というふうに言われています。先程総務部長から今回の補正予算の波及効果の数字が出されましたけれども、これと比べても非常に大きな効果があるということなんですね。また、国のほうでも今リフォームあるいはリニューアルに対する検討会も、こちらストックの重視というところに力を入れていこう、こういう動きもありまして、リフォームに対する関心と注目が非常に高まっていると、環境保全の点でも、また県産材利用という点でも役立つという認識になってきておりますので、更に前向きに検討していただきたと思うんですけれども、目的を徐々に増やしていくということで、本当は全般やっていただきたいのですが、今の段階では(目的を増やすことは)検討されていないと思いますので、ぜひお願いしたいというふうに思います。もう一度これは答弁をお願いします。
更にですね、地球温暖化防止対策なんですけれども、私これ(事業者が県に提出した削減計画書)ずっと読ませていただきました、全部。ここには非常に宝物といいましょうか、どうすれば削減できるのかという知恵が詰まっているというふうに、私思うんです。これをいろんな経済界の共通のものにしてね、実行できるものから徐々に取り組んでいく、県全体で取り組んでいくそういう努力が今本当に求められていると思います。この材料を基にして、中小企業なんかは投資ができないためになかなか難しいという話も率直にでておりますし、また増産をすれば増えるんだということも当たり前のように書かれていますし、それをどうクリアしていくのかと、削減という立場に立って一緒に相談をしていく、それこそ経済界あるいは学者さんが集まった大学だとか、そして公ですね、産学官の連携がこの分野でもいるんじゃないかとそういうふうに思うんですね。そういう場をきちんと設けて、一緒になって取り組んで行こうという状況を作っていく、是非こういう点も検討していただきたい。これは質問にはありませんでしたので、強く要望しておきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。
再々質問への答弁
(知事 答弁)
再々質問へお答えしたいと思います。
秋田県の例を挙げてお話ございました経済波及効果、私自身もそういう資料は見ているわけでございますけれども、ただ財源につきまして私が聞いている限りでは秋田新幹線の関係で出資金が115億円返ってきて、これを有効活用してこの制度作ったというような情報もありますので、少し精査させていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても一定目的ということを増やしてはというお話、これは方向としては私も是とするものでございまして県民の皆さんまた県議会の皆さんの理解が得られるような、そういうものが出てくればそれは今後研究していかなければいけない、このように思っております。一般論として思っています。
大量排出事業者この方々のご協力というのは極めて大切でございますから、そういった方々を含めて、県全体で取り組んでいくというこの基本的な方針は大変重要なことだろうというふうに思っております。以上でございます。
(保健福祉部長 答弁)
お答えいたします。まず市町村ではですね、個々の世帯の状況に応じて充分いろいろと取り組んでいただいているということだと思っております。ただし、ご指摘もありましたが生活保護制度の関連、それから個々の実情を充分把握するというようなことにつきましては、今後とも適切に対応するよう市町村に助言してまいりたいと存じます。以上でございます。